9.1.1 ハードディスクの分割
最近はハードディスクの大容量化で、広大な領域を使用できるようになっています。
しかし、市販のパソコンを購入したとき、
最近では Windows などは
プレインストール(Pre-install : Windows が最初からインストールされた状態)
が多くなっています。
このような場合、ハードディスク全体が
C ドライブ1つであったり、
良くて2分割(C ドライブに Windows、D ドライブが空き)が多いです。
ここは、もう1つ進んで
ハードディスクの構成を3分割にすることをお勧めします。
複数のハードディスクを持っているパソコンは、
1つのハードディスクを無理に3分割する必要はありません。
それぞれの容量を考えて、
結果的に C, D, E の3分割以上に分けます。
このように3つに分割する
では、なぜ3分割にすべきかを説明しましょう。
通常、OS(Operation System : 基本ソフト)
である Windows は C ドライブにインストールされています。
そして、C ドライブには
Windows 以外にも、
ログオンするユーザの設定や、
My Document
など、ユーザが使用する目的のフォルダも標準で置かれています。
さらには、
Program Files
のような、さまざまなソフトウェアをインストールするためのフォルダも用意されています。
標準がこのような構成であるため、
ユーザが作成した文書ファイルや、受信したメール、
デジカメで撮った写真のファイルなど、
大事なファイルも、
何も考えないと C ドライブ内に格納されてしまいます
(文書なら My Document フォルダ、
写真なら My Picture フォルダなどですが、
使用するソフトウェアによっては、
そのソフトウェアのインストールしたフォルダに保存したりするものもあります)。
ところが、すべてを C ドライブに保存してしまうと、
システムが入っている C ドライブが壊れたりした場合、
大事なファイルも一緒になくなってしまいます。
大事なファイルはバックアップ
(CD-ROM や DVD などの別の媒体に保存)すればいいじゃないか。
と思われるかもしれません。
しかし、すでにそのような使い方をしていると、
大事なファイルは C ドライブに散在してしまっていて、
バックアップするためには、いろいろな場所からファイルを探し出さなければなりません。
そうなれば、バックアップし忘れのファイルなども出てしまい、
壊れた後にデータを戻そうとしたときに
あの大事なファイルがバックアップされていない!
ということになってしまいます。
これは大したことないように思えるかもしれませんが、
そういう目にあったとき、はじめて愕然とするものです。
もう1つ問題があります。
C ドライブの
Program Files
に次から次へとソフトウェアをインストールしていくと、
C ドライブがどんどん肥大化します。
そして、C ドライブが一杯になった時点で、
Windows が動作しなくなるのです
(Windows はそういう仕様です)。
このような状況に陥らないよう、
あらかじめ
用途別にハードディスクを3つのドライブに分割しておく
とよいのです。
では、3つのドライブはどのように使用するのか?
以下に説明しましょう。
- C ドライブ
- ここには分割前と同じように基本ソフトの Windows がインストールされます。
つまり
システム(System)
が格納される場所です。
問題は、後からインストールするソフトウェア(ワープロや家計簿ソフトなど)も、
何も考えないでインストールすると、
C:¥Program Files
にインストールしようとします。
インストール先を変更しないでいると、
C ドライブはあっという間に枯渇します。
実は C ドライブには
Windows が動作時に絶対に必要とする
仮想メモリ(Virtual Memory)
と呼ばれる
重要な隠しファイル
を持っています。
そして、このファイルは非常に大きなサイズを必要とします(数百MB〜数GB)。
さらに、この仮想メモリのファイルはパソコンの使用状況に応じてサイズが変化します。
Windows は C ドライブに、この問題児を抱えているのです。
もし、Windows が動作するために仮想メモリに大きなサイズが必要なとき、
C ドライブの容量が足りなくなっていたら、その時点で
Windows はまったく動作しなくなります
(「メモリが足りません」というエラーになります)。
もちろん、この状態のままでは再起動しても Windows は起動しません。
仮に、Windows が動作していたとしても、
C ドライブが枯渇すると、
新しいソフトウェアのインストールやセキュリティパッチの適用ができなくなる可能性もあります
(インストールプログラムが一時的に C ドライブを使用するため)。
この事態を回避するため、
C ドライブには常に大きい余裕がなければなりません。
Windows の動作に関係のない余計なファイル(写真や文書ファイルなど)を置いたり、
C:¥Program Files
に安易にソフトウェアをインストールして、C ドライブを圧迫してはいけません。
次の項にも書きますが、ソフトウェアは必ず
D ドライブ
にインストールするよう、面倒でも
必ずインストール時にインストール先を変更します。
ただ、一生懸命、ソフトウェアを D ドライブにインストールしても、
ソフトウェアの一部や Microsoft のセキュリティパッチは
強制的に C ドライブにインストールされてしまいます。
したがって、その分、余計に C ドライブはかなりの余裕を持っていなければなりません。
C ドライブには
最低 4GB〜8GB
の容量を確保すべきでしょう(ノートパソコンなどハードディスク全体の容量が小さいときは、
それに合わせて C ドライブも 4GB 程度にするなどバランスをとってください)。
古いパソコンでは C ドライブを 8GB 以上にすると、
Windows が起動できなくなる機種がありますので、
古いパソコンでのハードディスクの容量の決定には、十分注意してください。
- D ドライブ
-
D ドライブはソフトウェア専用のドライブにします。
C ドライブの説明に書いたように、
あとからインストールするソフトウェアは C ドライブではなく、
D ドライブに強制的にインストールするようにします。
インストール時に D ドライブのどういったフォルダにすべきか迷うのであれば、
C:¥Program Files¥abc¥...
→
D:¥Program Files¥abc¥...
とドライブ名だけを変えてしまうだけでも十分です。
ともかく徹底して D ドライブにインストールするようにします。
最近のソフトウェアは大きい容量を必要とするものが多くなってきています。
パソコンの使用目的にもよりますが、
ソフトウェアを置く
D ドライブは 10〜30GB 以上
は確保しておいたほうがよいでしょう。
- E ドライブ
-
E ドライブはあなたが作った文書ファイルや、
デジカメの写真、ダウンロード購入した音楽データなど、
あなたの大事なファイルを置くドライブです。
多くのソフトウェアは保存(Save)をしようとすると、
C ドライブにある
My Document や
My Picture などのフォルダに保存しようとしますが、
ここは、あえて E ドライブの自分が作ったフォルダに保存するよう、
面倒でも
保存先を徹底して E ドライブのフォルダを指定する癖をつけましょう。
E ドライブはパソコンの使用目的に応じて容量を設定します。
写真を大量に保存するのであれば、数十GB の容量を必要とするでしょう。
さらには、最近流行のテレビの録画などを行う場合などは、
使用状況によっては 数百GB の容量を必要とします。
Outlook Express の場合、受信したメールを保存する場所は、
C ドライブになっています。
保存先を変更するには、
メニューで [ツール]→[オプション] を選択し、
[メンテナンス] タブにある [保存フォルダ] をクリックして変更します。
ただし、Outlook Express ではアドレス帳の保存先は変更できません。
このように3分割することで以下のようなメリットが生まれます。
- C ドライブはシステムだけがインストールされているため、
C ドライブが破壊されても、
Windows を C ドライブに再インストールするだけで復旧ができます
(ただし、一部のソフトウェアは再インストールが必要です)。
大事なデータは C ドライブにないので、
ウイルスなどによって破壊されることがあっても、失う心配がありません。
- 大きな容量を消費するソフトウェアは D ドライブにインストールされるので、
常に余裕がなければならない
C ドライブを圧迫する危険性がありません。
- D ドライブが破壊されても、
そこには、ソフトウェアしかないので、
最悪でも再インストールすれば元に戻せます。
購入したソフトウェアなら、その CD-ROM などから、
ダウンロードしたソフトウェアなら、再度ダウンロードすればよいだけのことです。
再インストールの手間や、設定のやり直しなどの手間は掛かりますが、
大事なファイルが失われるショックに比べれば大したことはありません。
- 大事なファイルを CD-ROM や DVD などにバックアップする場合、
それらのファイルは E ドライブにしかないので、
E ドライブだけをバックアップすればよく、
大事なファイルを探し回る必要がなくなります。
また、余計なファイルをバックアップしてしまったり、
大事なファイルをバックアップし忘れる可能性も大きく減ります。
このように3分割し、
それぞれに用途を決めて使用することで、
いざというときに、失うものを少なくし、
そして、迅速な復旧ができるようになります。
ところで、この分割作業は、
通常は購入時や Windows のインストール時にしかできません。
何も入っていないハードディスクに Windows をインストールする場合は、
インストール時にドライブを分割することができますので、
最初から分割してインストールしてください。
Windows が
プレインストール
されている場合の分割は以下のように作業します。
ただし、パソコンの仕様により以下の手順でも分割できない場合もあります。
購入時は、まだ、大事な個人のファイルはありませんので、
ハードディスクを消してしまっても、痛くはありません。
Windows プレインストールパソコンでは、
Windows の再インストールのために、
再インストール用 CD-ROM や隠しドライブに再インストールのプログラムを用意しているものが多いです。
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隠しドライブに再インストール用のデータが格納されているものもある。
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取扱説明書の「Windows の再インストール」などの復旧作業の項目をよく読み、
再インストールを開始します。
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再インストール作業ではインストールする C ドライブの容量を指定できる場合があります
(※注釈)。
そのとき、ハードディスクの全容量を指定せずに、
C ドライブに割り当てる容量だけを指定してインストールすれば、
残りの部分を余らせてインストールできます。
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Windows NT, 2000, XP の場合は、
ディスクアドミニストレータで、
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[コントロールパネル]→[管理ツール]→[コンピュータの管理]
で [ディスクの管理] を選択します。
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Windows 9X系, Me の場合は
DOS プロンプト
で fdisk コマンドを起動することで、
残りの部分に D と E のドライブを作ることができます。
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DOS プロンプトで fdisk を起動します。
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Windows 9X系, Me の場合の
fdisk
コマンドの使い方は難しいので、
Windows 上級者と一緒に作業するほうがよいでしょう。
※ 再インストール時にドライブの容量が指定できない場合
Windows 上級者にしか分割できないので、
Windows 上級者に分割作業してもらってください。
上記の説明で、
何を言っているのかわからない。
もう使いはじめているから、Windows の再インストールはできない。
とおっしゃる方は、専用のソフトウェアを使用して分割することができます。
Norton Partition Magic
ちょっとお高いのですが、購入しておいて損はないソフトウェアです。
これを使うと、現状のデータはそのままで、
ドライブの分割、結合、サイズの変更、移動までもが自由自在です。
これを使えば簡単に C ドライブを C, D, E の3ドライブに分割できます
(時間はかかります)。
また、E ドライブが足りなくなる一方、
D ドライブには空きがたくさんある、
なんていう場合でも、
このソフトウェアでそれぞれの容量を変更して、
D ドライブの余裕を E ドライブに回すこともできます。
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Partition Magic ならドライブのサイズ変更も自由自在。
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