6.1 ウイルス対策ソフトウェア

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ウイルス対策ソフトウェア(Anti-Virus Software)は、 現在、専門メーカの製品をはじめ、さまざまなソフトウェアが発売されています。 ウイルス対策ソフトウェアの基本的な機能は以下のようなものです。

ウイルスを見つける検索エンジンは非常に強力で、 圧縮ファイル (Compressed file : ファイルを特殊な形式に変換して、ファイルサイズを小さくしたもの)や アーカイブファイル (Archived file : 複数のファイルを1つのファイルにまとめたもの)など、 ウイルスプログラムが別のファイル形式に変化させられていても見つけることができます。

ただし、ウイルス対策ソフトウェアは 常に常駐して動作をさせなければ意味がありません。 感染してから動かしても、もう手遅れです。


ハードディスクの大容量化が進んでいる昨今、 ウイルスが広大なハードディスクのどこかに感染してしまっていても、 それをアクセスしないうちは常駐しているウイルス対策ソフトは見つけることができません。 そのようなウイルスを発見するには、 上記で説明した ハードディスクスキャン(ハードディスク全体を調べる) という機能を使用する必要があります。 しかし、この機能を始動させると、 ウイルス対策ソフトウェアはハードディスクの隅から隅まで調べようとするため、 ハードディスクへのアクセスが増大し、 コンピュータが非常に遅くなります。 そのため、この機能はしょっちゅう動かすわけにはいきません。

一般的なウイルス対策ソフトウェアには、 この機能を動作させるスケジュールを設定することができるようになっています。 ユーザはこの機能を使用して、週に1度など定期的に実行する必要があります。

ウイルス対策ソフトウェアはハードディスクのスキャンを
スケジュールすることができます。

ただ、CPUが遅いコンピュータでは、ハードディスクスキャンが始まると、 事実上、コンピュータは使用できないくらいに遅くなるため、 このような状況に出会いたくない場合は、 夜間に動作するようにスケジュールを設定して、 その夜は電源を入れっぱなしにする、などの工夫が必要です
筆者が使用しているノートパソコン (超低電圧 Mobile Pentiume III 976MHz, メモリ 512MB) で内臓の 40GB のハードディスク(使用率80%)をスキャンすると 28時間かかります。 使用しない休日に電源を入れっぱなしにしてスキャンするなどしています。


通常の使用であっても、 常駐しているウイルス対策ソフトウェアは、 常にファイルの読み書きや、 通信を監視しているため、 ハードディスクのアクセスを頻繁に行うソフトウェアを動作させたときなどは、 目に見えて遅く感じることがあります
これがウイルス対策ソフトウェアの最大のデメリットです。 ウイルス対策ソフトウェアメーカ側は、このようなクレームに対して、

コンピュータが遅くなるようであれば、 ウイルス対策ソフトウェアが監視するファイルの対象を、 「全ファイル」から (ウイルスが感染しやすい)特定のファイル に変更してください。
と指示しているところもあります。 ウイルスが感染しやすい特定のファイルというのは、 プログラムファイルや文書ファイル (文書ファイルの中には マクロ と呼ばれるプログラムを含む文書があり、 そのマクロに感染するウイルスも多数あります) などを指します。 このようにプログラムとして動作してしまうものだけに限定して、 スキャンの負荷を減らしてはどうか、という提案です。
負荷を減らすなら、 この設定にしろ、と言われるが・・・

しかしながら、
この提案は絶対に受け入れてはいけません。
この先、どのような種類のファイルに感染してしまうウイルスが登場するかはわかりません。 たとえば、 つい最近まで安全と見られていた画像ファイルにまで ウイルスが感染する ようになってしまっています。 常にすべてのファイルをスキャン対象にするように設定すべきです。

もし、どうしても遅く感じてしまうのであれば、 速いパソコンに買い換える ということを検討したほうがよいでしょう。
これは冗談ではありません。 高度化されたウイルスに対抗するには、 こちらも、いつまでも古い遅いコンピュータでは勝ち目がないのです。 インターネットという世界規模の情報サービスを安全に利用していくには、 ある程度の投資が必要であることを認識してください。 最新のコンピュータでも十分に高速な バリューモデル(廉価版モデル) であれば数万円で手に入ります。 それを惜しんで、結局、他人に迷惑をかけたり、 情報漏えいで会社の信用を落としてしまっては後悔先に立たずです。
どうしても、買い替えなどの余裕がない場合は、 たとえウイルス対策ソフトウェアによって動作が遅くなっても、 仕方のないものだと認識して使用してください。 パソコンの動作が遅いからと、 ウイルス対策ソフトウェアを停止するようなことだけはしないようにしてください。


ウイルス対策ソフトウェアの選び方

市販のウイルス対策ソフトウェアは、 上記の基本的な機能は確実に備えています。 したがって、基本的には どのメーカの対策ソフトウェアを導入しても問題はありません。 となると、選択のポイントがわからなくなるかと思います。 以下に簡単に選択の目安を示します。

ライセンス
ウイルス対策ソフトウェアは常に最新のパターンデータや検索エンジンを入手できる、 ということが最大のポイントになります。 基本的にウイルス対策ソフトウェアは、そのパターンデータを入手できる権利として、 通常1年間のライセンスとして購入します (キャンペーンなどで期間が延長されることもありますので、それに乗るとお得です)。 ですから、ウイルス対策ソフトウェアはライセンスとして、 毎年購入していくものである ということを覚えておきましょう。 ウイルス対策ソフトウェアで一番重要なのはサポート体制です。 新しいウイルスが発見されて、 いかに短時間のうちに対応したパターンデータが配布されるかにかかっています。 まずは、この点をよく検討しましょう。

コンピュータの負荷
デメリットであるコンピュータの負荷は選択の重要なポイントでしょう。
どこのメーカのウイルス対策ソフトウェアでも、 基本的な機能はあまり変わらないため、 差が出る部分はコンピュータに与える負荷です。 「ハードディスクスキャンが非常に高速」 「常駐していても気にならないぐらい低負荷」 などをうたい文句にしている対策ソフトウェアも多くあります。 それらを比べてみるのもよいでしょう。

使い勝手
今まで使い続けてきた対策ソフトウェアがあれば、 それを使い続けるのが一番よいでしょう。 ある程度、知識を持っている人であれば別ですが、 今までと違うメーカの対策ソフトウェアを導入したら使い方がよくわからず、 そのために、ウイルスを見逃してしまった、 というのでは本末転倒です。 インターネットを検索すると使用レポートや感想 (例: ウイルス対策ソフト比較 2004年度版) などを見つけることができるはずです。 そういった利用者の声も参考にするとよいでしょう。
また、初心者向けに「設定不要」、 インストールのための CD-ROM をパソコンに挿入するだけで、 インストールから最適な設定まで行ってくれるものもあります。 コンピュータの操作に自信がない方は、 そういった対策ソフトウェアを導入するとよいでしょう。


ウイルス対策ソフトウェアには契約しているプロバイダが提供しているものもあります。


国内で販売されている市販のウイルス対策ソフトウェアで、 メジャーなものを以下に挙げます。

あくまで筆者が探してきたものであって、 宣伝等の目的は一切ありません。
以下は、ホームページの内容の変更の恐れがあるため、 メーカのトップページへのリンクとします。 製品のページはトップページの「製品」「Product」などのメニューからたどってください。 また、それぞれのソフトウェアの詳細は、各メーカサイトを参照してください。

ウイルス対策ソフトウェアは、 新種のウイルスが発見されるたびに、 新しいパターンファイルを作り続けなければならない、 ということで、通常のソフトウェアと異なり、 メーカ側に高い維持費がかかります。 そのため、ウイルス対策ソフトウェアは、 年間ライセンスのように利用するユーザ側も負担をするような販売形式になっているわけです。

しかし、そんな中、ウイルス対策ソフトウェアにも フリーソフトウェア(無料ソフトウェア)があります。

基本的にこれらのソフトウェアのホームページ、 およびサポートは英語ですので、 英語が苦手な人は厳しいかもしれません (ソフトウェア自体は日本語表示ができるものもあります)。
また、あくまで無償提供されているものですから、 パターンデータなどのサポートや無償提供がずっと続く保証もありません。 いつサポートが終了しても文句は言えない、と言う点です。
これらの問題点を認識した上で、 無料の対策ソフトウェアを使用するのであれば、それでもよいと思います (何も対策をしないよりははるかにマシです)。

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